“フレーム / as a tool or a symbol”
「フレーム」は両者の制作に必要な最小限の形体であり、道具と呼んでも良いものなのかも知れない。また“ふたりの制作手法”を語るうえでの象徴的な存在でもあるだろう。
両者は制作過程においてフレームの内部で日常的なもの(≒ガラス瓶、発泡スチロール)が別な姿に変化するさまを、あるいは当たり前のように存在するもの(≒重力や温度、空気)が如実に素材に作用するところを覗き見ている。
両者にとってフレームはその内側に生まれる作品の可能性を示すものでもあり、制作はフレーム内の何もない空間に向けられたキャスティングと呼べるのかも知れない。
尚、このフレームは本展示の為に葛本と大東が共同制作したものであり、展示が終了したあと二分割してそれぞれに持ち帰り、作品制作等に使用する予定である。
2019.1 「藝文京展EX ~つなぐ~」会場資料掲載文
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